2023/1/2

 神になりたい。インターネットにて「神さま」の称号を賜ったことはあるが、わたしは実生活でも神になりたい。神になれば自由を得られるのでは、と考えている。昔の人間は天災を神の仕業としたらしい。喚く空、戦慄く大地、怒る山。絶大な力を以てして気まぐれに振るわれる自然の暴力は、人間に止められない。だからこそ、数多の人間に絶大な影響を与えてきた普遍的概念に落とし込んだのかもしれない。わたしは自らの行動を止められたくない。「コイツやったらしゃあない」くらいに思われたい。諦められたい。諦められれば、自由になれるだろう。強くなりたい。強ければ、諦められるだろう。わたしは思想が強いらしいので、そちらを活かしつつ何とかしたい。ただ実生活で思想を論ずれば流石にキショい。所詮わたしの身体は自然の気まぐれに翻弄される細枝である。
 昨夜書いた文章である。長いこと考えてはいるのだが、神になるための努力はしていない。

 暇になる予感がする。本来ならばメンエスの出勤が入っていたのだが、生理が始まったため、お休みをいただいた。なぜこのアルバイトを始めたのかというと、金欲しさと成り行きである。処女を換金した人間に恐れるものなぞない。
 新年明けましてMBTI診断をした。やはりINTP-tであった。歪みなきINTP-t。骨の髄までINTP-t。初めて診断したときから、結果はもとより、各項目の割合すらもそこまで変わらぬまま、今回もINTP-t。ここまで変わらんならばやる意味がない気もするが、それでもやってしまう。INTPは診断が好きなのだ。
 友人にすすめられた、OnlyOneOf Nine『beyOnd』のティーザーを視聴した。先日ミルくんのソロ曲に狂わされたばかりだが、ナインくんにも狂わされると確信した。恐らくbeシリーズで一番好きな曲調である。あとほんまにベースが良かった。最高。てんきぅ。
 暇を持て余すと駄目になってしまう気がする。外出した。マフラー、バンスクリップ、ヘアカフ、煙草を買った。
 本も買った。若しくは読んだ。
寺山修司『少女詩集』
 『海』が好きなので。わたしは海が好きだ。特にド田舎の海が好きだ。いつか借りるため、ド田舎の海辺の賃貸を調べる程度には好きだ。梅雨の昼、夏の昼、冬の夜の海は知っているが、それ以外は知らない。こちらの『海』を読み、わたしは、夏の昼前の、ド田舎の海を想像した。
レイ・ブラッドベリ『霧笛』(小笠原豊樹訳)
 「二度と帰らぬものをいつも待っている。あるものを、それが自分を愛してくれるよりももっと愛している。ところが、しばらくすると、その愛するものが、たとえなんであろうと、そいつのために二度と自分が傷つかないように、それを滅ぼしてしまいたくなるのだ。」(大西尹明訳)
 昨年夏、この言葉に触れ、わたしは泣いた。今日やっと全文を読んだ。怪物の苦しみを、理解する人間がいた。怪物はそれを知る由もなかった。彼は孤独であった。大西訳も読み、好きなほうを購入したい。
川上弘美『大きな鳥にさらわれないよう』
 一年半ほど前、わたしが首を吊った直後、こちらを気遣う言葉とともに、おすすめしていただいた。最近ようやっと本を読めるほどのメンタルになったため、先日購入した。今、『なぜなの、あたしのかみさま』を読み終えた。わたしがわたしを救えるようにと祈るひとが、どこかにいたのかもしれない。そして、そのひとは、わたしのかみさまなのかもしれない。
 充実した一日を過ごせた。自らの感性を刺激する作業はとても楽しい。これからも定期的に開催したい。